株式会社 ファーストフラッシュ 小林 一輝さん 株式会社 ファーストフラッシュ 小林 一輝さん

2021.12.22 (Wed)

  • サツダイの卒業生

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株式会社 ファーストフラッシュ 代表取締役
小林 一輝さん

札幌大学 経済学部経済学科 (’ 02年度)

※掲載内容については取材時のものです。

マニュアルに縛られず、自ら考えて行動するのが大切

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PROFILE
’80年 函館市生まれ
趣味:キャンプ、アウトドアスポーツ全般、アメリカンヴィンテージのコレクション(車、バイク、スニーカー、デニム、フィギュア、アウトドアギアetc)
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instagram  55kazuki

DATA

株式会社 ファーストフラッシュ
函館市東山2丁目6-1
創立:2004年5月
総スタッフ数:55名
http://first-flash.jp/

■アパレル
函館市/South Cedar DRIVE INN
FIRst-LIFE
THE NORTH FACE Corner
美瑛町/THE NORTH FACE Corner
■フード
函館市/Jolly Jellyfish
美瑛町/BETWEEN THE BREAD
釧路市/BETWEEN THE BREAD Akan

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函館、美瑛、阿寒で多角的に事業を展開していますが、
会社の事業内容を教えてください。
1軒の古着屋からスタートし、現在は飲食事業と衣料品、古着、アウトドア商品の販売を行っています。具体的には、函館市内でアウトドアのギアと衣料、古着を扱う「South Cedar DRIVE INN」というお店と、経営を引き継いだ創業3 9 年のアメリカンスタイルダイナー「Jolly Jellyfish」、蔦屋書店内のアウトドアブランド「THE NORTH FACE Corner」や女性向けセレクトショップ「FIRst-LIFE」、美瑛町では観光名所「青い池」の近くにある道の駅内で、「THE NORTH FACE Corner」と道産食材で作るハンバーガーショップ「BETWEEN THE BREAD」、阿寒湖畔で地元産のウチダザリガニを使ったサンドイッチなどを提供する夏季限定の「BETWEEN THE BREAD Akan」を経営しています。そのほか、オリジナルのアパレルブランド「SOUTH ROAD」も展開しています。

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コロナ禍で事業に影響はありましたか?
美瑛町や阿寒湖畔の店は、観光地なので緊急事態宣言などの影響は小さくありませんでした。けれど、函館市内の店に関しては、地元のお客様たちが「大変でしょう」と言ってテイクアウトやデリバリーを積極的に利用してくださったり、レジャーが限られるなかでキャンプブームに火が付いたのでアウトドアショップの売上げが伸びたり、ありがたいこともたくさんありました。
起業した経緯を教えてください。
高校卒業まで函館で過ごし、札幌への憧れがありました。ファッションへの関心が高かったので、当時、全国的にも古着屋さんの聖地と言われていた札幌に出たいという思いがあって札幌大学に進学しました。大学2年のときに念願だった古着屋さんでアルバイトを始め、オーナーと一緒にアメリカに買い付けにも行かせてもらいました。その頃から自分でお店を持ちたいと思うようになって、卒業後1年間だけ札幌で働いてお金を貯め、翌年、函館駅前に古着屋さんを開店させました。23歳の時でしたね。

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函館で起業したのはなぜですか?
買い付けのために訪れた憧れのアメリカで大きな刺激を受けた半面、日本をよく知らないということに気がついたんです。それで、大学4年の時に就職活動をせず、バイクで日本一周の旅に出ました。各地で日雇いのバイトをしながら、全部で半年くらい旅をしていましたね。日本全国を見て回っていたら、都会もいいけど地方都市にはそこにしかないものがたくさんあることを実感しました。なんでもそろっている札幌より、何もないと思っていた故郷の函館を拠点に、そこから発信していこうと思ったのが原点です。高校時代の僕のように、わざわざ札幌に行かなくても、函館で喜んでもらえるお店を作りたかったんです。
会社を経営するなかで、ご苦労や失敗した経験はありますか?
会社を立ち上げてから17年ほど経ちますが、今でも失敗の連続です(笑)。それでも諦めずに挑戦は続けています。失敗は1回目より2回目の方が軽傷で済む。達成したい目標があるなら、失敗した点を反省してまたトライ。次も失敗したら、そこを反省してまたトライしながら、少しずつ目標に近づいていく。あきらめない気持ちが大切です。僕は仕事をするうえで「自創心」を大事にしています。これは自分で創造する心、つまり自分で物事を考えて行動するという意味。マニュアル通りではなく、お客様に喜んでいただくにはどうしたらいいか、何が必要とされているのかを考えながら実行する。失敗したらどうしよう、トライするのが怖いなんて思っていたら何もできません。
学生時代の経験から、今に生きていることがあったら教えてください。
今、経営者として仕事をするなかで、人とのご縁は財産だと思って、感謝しています。振り返れば、古着屋でのアルバイト経験をはじめ、プライベートでは趣味を通じてさまざまなカルチャーの人たちのコミュニティに関わることにより、違う大学、違う世代の人たちとも人間関係を構築してきました。高校までは地元の人たちとの繋がりだけでしたが、大学には全国各地から学生が来ていて、人間関係の幅がぐんと広がりました。4年間でたくさんの人たちとのコミュニケーションが学べたことが、今も人とのご縁に恵まれることに結び付いていると思います。
コロナ禍の大学生や高校生にメッセージをお願いします。
この2年間で、犠牲にしてきた時間もあると思います。でもコロナ禍を耐え切れたら、ものすごく強い人になれる。終息後に今まで蓄えて来たエネルギーを爆発させて、いろんなことに挑戦してください! 何か目標があるなら達成するために必要な
ことを書き出し、ひとつずつコツコツとやっていくと自創心が鍛えられるはずです。

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