サツドラホールディングス 株式会社 富山 浩樹さん
- サツダイの卒業生
サツドラホールディングス株式会社 代表取締役社長 兼 CEO
富山 浩樹さん
札幌大学 経営学部 経営学科(現・経営学専攻)’98年度卒業
富山 浩樹さん
札幌大学 経営学部 経営学科(現・経営学専攻)’98年度卒業
※掲載内容については取材時のものです。
フォロワーになることでも、自分の引き出しは増える

- PROFILE
- ’76年 札幌生まれ
趣味:サウナ&ウサギと遊ぶ
モットー:フラットに、前向きに<経営>
●サツドラホールディングス
●北海道共通ポイントカード EZOCA
<社外取締役>
●AWL ●コンサドーレ
●バリュエンスホールディングス ●出前館 - DATA
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サツドラホールディングス株式会社
札幌市東区北8条東4丁目1-20創 業 2016年8月
売上高 832億
従業員数 2,617人
店舗数 約200店舗
東証1部上場
- オシャレなオフィスですが、コンセプトはなんですか?
- まず“ドラッグストアビジネスから地域コネクティッドビジネスへ”というサツドラグループ全体のビジョンがありまして、コネクティッドが“繋ぐ”という意味を持つことから、このオフィス(取材場所)を「EZOHUB(エゾハブ)」と呼んでいます。自分たちだけで何かをやろうというよりは、いろんな人と繋がってコラボレーションすることで新しいものが生まれていく世界観を作りたくて、こういうオフィスを作りました。
- では、業務内容について詳しく教えてください。
- 一番大きな事業はドラッグストアです。約200店舗あるお店のほとんどが北海道にあって、生活インフラを目指したお店作りをしています。もうひとつは北海道民の約1/3が持つ「EZOCA(エゾカ)」というポイントカード事業ですね。これは地域が輝くプラットフォーム作りを目指したもので、最近だと江差町さんと「江差EZOCA」というのを出しました。江差町には北海道三大祭りの姥神祭っていうのがあります。このカードを使って全道のサツドラで買い物をすることで買い物金額の一部が江差町や祭りに還元されるので、単にお得だったり便利なだけじゃなく、EZOCAを軸にして地域が活性化するという仕組みですね。その他プログラミング教室のような教育事業といったさまざまな事業をしています。
- コロナ禍の影響はいかがでしたか?
- インバウンドに力を入れていたので、その売り上げがまったくなくなったっていうのがすごく大きかったです。その反面、マスクや衛生用品などに関することと、食品や飲料などの日用品がすごく需要がありました。あらためて生活インフラに関する事業をさせてもらってるなっていうことを実感できたのは大きかったかなと。
- いろいろな影響を受ける中で、取り組んだことは?
- ちゃんと商品を揃えるといった、地域のインフラとしての使命を果たすことです。新型コロナウイルスが流行しだした最初はマスク騒動みたいなことがあって、すごい大変だったんですよ。毎日お客さんの大行列ができるけど商品の数は限られていて、何度も同じ問い合わせが入り、お店のスタッフも疲弊しちゃって。そんな中、朝のマスク販売をやめますっていうのを業界に先がけて一番最初に宣言したんです。毎日、朝に並べる人しか買えないっていう状況だったんで、それを勇気を持って「やめます」と。今まで買えなかった人にはすごく喜んでいただけたし、ネットニュースにもなって、全国のドラッグストアがそのやり方に変えていったっていうのがありました。
- 来年に向けて、札幌大学と取り組んでいることについて教えてください。
- もっと社会や企業、働いている人と接点が持てるようなプログラムを一緒にやっていきましょうと話しています。プログラミング教室やITといったこれから必要な知識に関することは、学生も僕らも学び直しをしなきゃいけないよねと。札幌にとって札幌大学ってすごく重要だと思うんです。都市の名前がついてる大学ということで、その都市を象徴する大学にもっとなるべきじゃないかと。地域の大学と地域の企業が垣根を越えて連携することで新しい地域活用のモデルを作っていきたいですね。
- どんな学生生活を送っていましたか?
- いろんなことに興味を持っていろんなコミュニティに顔を出していました。よく「やりたいことが見つからない」って話を聞きますが、何も動かなかったらますます見つからないと思うんですよね。それに、最初はフォロワーでいいと思うんです。全部が全部、自分がしたいと思ってやることがすべてじゃなくて、フォロワーとしてついていくだけでも自分の引き出しって増える。その中でこれは自分も率先してやりたいなって思うことができてきたら、やりたいことの見つかる確率が上がるんじゃないかなと思いますよ。
- コロナ禍の学生に向けて、メッセージをお願いします。
- どうしても暗くなったり楽しいことが減っちゃってると思うんですけど、制限がある中でも新しいことを見つけようとしてる方はたくさんいます。今の状況は極端ですが、世の中、なんの制限もないことなんかないと思うんですよね。だから、新しいことや今までと違うことをやってみるっていうのが重要なのかなと思います。