プロスキーヤー 児玉 毅さん
- サツダイの卒業生
プロスキーヤー
児玉 毅さん
札幌大学 経営学部経営学科卒業(’97年3月)
児玉 毅さん
札幌大学 経営学部経営学科卒業(’97年3月)
※掲載内容については取材時のものです。
「好きなことをしていると、無限のエネルギーが湧いてきます ー 」

- PROFILE
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生年月日:’74年生まれ
出身:札幌市
活動団体:北海道スノースポーツミーティング実行委員会、北海道雪プロジェクト、A-SHIFT JAPAN、SK1、他
“スキーを背負って世界を旅する”をライフワークに、最高のライディングと感動を追い求めるプロスキーヤー。僻地や高所でのスキーを得意とし、マッキンリー山頂からの滑降や、グリーンランドでのシーカヤックを用いたスキー遠征、エベレスト登頂、ヒマラヤ未踏峰滑降などに成功すると共に、スキー専門誌やDVDなどでスタイリッシュな滑りを披露している。様々なプロジェクトに関わりながら、スノースポーツ振興の活動も精力的に行っている。
- INFORMATION
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「GREECE」
“RIDE THE EARTH Photobook 06”
プロスキーヤー児玉毅とカメラマン佐藤圭が、世界の雪山を巡る、笑いあり涙あり? の痛快な旅をまとめた書籍シリーズ第6弾。著者:Rider Text 児玉毅/Photo 佐藤圭
ISBN978-4-903707-86-0
¥2,160(tax in)
出版:エイチエス
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- どんなお仕事をしていますか?
- プロスキーヤーとして、スキーの魅力を発信するためにいろいろな活動をしています。例えば雑誌やテレビなどのメディアに出て滑っているところを見てもらったり、本を執筆して発行したり。スキー用具に関する開発にも携わっていますね。あとは雪上イベントやガイドといったお客さんと接する仕事と、学校などに出前授業に行くボランティア的な活動もしていて、スキーの魅力を伝えるためのあらゆる活動が僕の仕事です。
- プロスキーヤーを目指したきっかけは?
- 僕が大学一年生の時にスキーが大流行していて、華やかなスポーツだしすごくかっこいいなと思ってスキーを始めました。アルバイトをしながら上達する方法を探していた時にスキーのインストラクターのアルバイトを見つけたんですけど、それが冒険スキーヤーとして有名な三浦雄一郎さんのスクールだったんです。それからどっぷりとスキーの世界に魅了されてしまって、その魅力をみんなに知ってもらえればと、プロになる宣言をしました。
- 仕事をするうえで、大変なことは?
- まずスキーには野球やサッカーみたいなプロの制度がないんです。なので僕の認識としては、スキーに関する仕事だけで生計を立てている人がプロスキーヤーですね。僕は会社に所属しているわけではないので、全部自分でやらなきゃいけないのは大変です。でもそれはやりたいことをやれるっていうおもしろさでもあるので、大変なことも考え方次第でプラスになると思います。
- スキーの魅力とは?
- 自由なところです。雪山を自由自在に滑るのは、例えると鳥になったような気持ちになれますし、雪の上だったらどこでも滑れるというところにスキーの可能性を感じますね。それに年齢を問わずお年寄りからお子さんまで一緒に遊べるスポーツというところも大きいです。本を出版したのは、自分の情熱やスキーの魅力を表現したいと思ったからです。今はなんでもデータ化できる時代ですけど、その分鮮度が命なところがあるので、長く残していくならやっぱり本がいいかなと思っています。原稿を書く時は、読んでいる人が自分を投影して主人公になれるようにあえて一人称にしています。
- 海外で活動してみて感じた北海道の良さは?
- 世界中を滑ってみて実感したのは、北海道がすごく雪質に恵まれているということです。海外のスキーやスノーボードが好きな人たちはみんな北海道に憧れているんです。ヨーロッパなどは標高の高い山にしか雪が積もらないので、空気が薄くてすごく疲れるし、自然環境が厳しい中で滑らなきゃいけない。でも北海道なら、街からすぐの山で滑ることができる。それは本当にめずらしいことなんですよ。僕は生涯、プロスキーヤーとしてスキーの魅力を発信していきたいと思っています。特に、北海道の子どもたちにスキーの魅力を伝えることで子どもたちの生活はもっと充実すると思いますし、郷土愛みたいな思いも生まれると思うんです。僕はスキーに出会うことでいろんなステキなものをプレゼントしてもらったので、それを還元していければうれしいなと思っています。
- 学生時代にやっておいて良かったことは?
- たくさんの人と話すことです。学生の時は自分のための時間が作れるので、僕はスキーを通じていろんな国の人やいろんな年代の人と話す機会をたくさん持つことができました。その経験が今の財産になっていると思います。今の若い人たちはすごくまじめで堅実で、それはすごく大切なことなんですけど、時には自分の枠をはみ出すことも必要です。失敗したっていい。失敗した経験は、後の人生で絶対に生きてきます。好きなことに携わっていると、自分の中から無限のエネルギーが湧いてくるものなので、みなさんも熱中できることをぜひ、見つけてください。