葛野 大喜さん
- サツダイの学生
新しい世界に飛び込みたいならアイヌ文化を学ぼう!
葛野 大喜(くずの だいき)さん
葛野 大喜(くずの だいき)さん

- PROFILE
- 札幌大学 歴史文化専攻 4年(北海道静内高校 出身)
- 静内町(現新ひだか町)でアイヌ民族のエカシ(長老)として尊敬されていた祖父の血を受け継ぐ。アイヌ文化を学べる札幌大学に入学し、いまは札大ウレシパクラブのリーダー。ウレシパとはアイヌ語で育て合いを意味する。
- <ウレシパクラブはどんな活動をしていますか?>
- アイヌの歴史や文化を学んでイベントを運営し、踊りや歌を紹介します。海外の方々を招いて交流したり、小学校でアイヌ語を教えたりもします。毎年10月には『ウレシパ・フェスタ』という一番大きなイベントを開催し、今年で10回目を迎えます。
- <アイヌ文化を学ぶうえで苦労したことはなんですか?>
- アイヌ語ですね。伝統的な儀式などでアイヌ文化には触れてきましたが、アイヌ語の勉強をしたことがありませんでした。だから単語を1語ずつ辞書で調べ、例文から文章を作り、独学で知識を深めてきました。
- <アイヌの文化で一番驚いたことは?>
- 身内が亡くなった時に坊主にすることですね。髪が伸びてくるまで帽子を被って極力、人に会わない生活をするので、今の自分には再現が難しいと感じます…。
- <幼少期に祖父から受け継いだことは?>
- アイヌ民族は文字を残すことが少なかった中で、歴史上一番残したと言ってもいいのが祖父でした。祖父はアイヌの伝統が今後も残るように、誰かがアイヌ語を話さないといけないと言っていました。だから僕が研究を深めていくことで、受け継がないといけないなと思いましたね。
- <趣味や興味のあることは何ですか?>
- アイヌの踊りをかっこよく披露したいのでマッチョになるため、筋トレに励んでいます。他には、兄の影響でレトロチックなゲームやお寿司が好きです。
- <高校生にメッセージをお願いします!>
- 民族が長年培ってきた文化を、一度は皆さんに見てもらいたいです。日本文化の中でアイヌ文化を感じられる機会は少ないので、自分探しや違う世界に飛び込みたいと思ったら北海道の歴史やアイヌ文化を学んでみるといいと思います。
