浅見 吏郎先生
2016.12.07 (Wed)
- <先生の専門科目について教えてください。>
- 「多文化共生社会論」は、母国が違う者同士が、お互いの文化の違いなどを意識しながら話したり、理解する「多文化理解」を通じて、それぞれの文化の違いによって生じる壁がなくなり、全員が同じ土俵に立って生活するという「共生」について考える授業です。
- <多文化共生の課題は何ですか?>
- さまざまな文化を持った人が同じ地域で暮らしていくためには、それぞれの文化に合わせなければいけません。ですが、もともとあった地域の風習などを変えてしまったり、なくしてしまうといった難しさがあります。地域にあった歴史がなくなること、否定されることにも繋がりかねない、そういった問題を抱えながら、どう共生するかが課題だと思います。
- <他にどんな授業をしていますか?>
- 学生発案型という授業では、学生から歌詞を集めてそれを繋げ、歌を作っています。今年は「ススキノの夜」という曲で演歌を作ったり、アイドル系のポップス調の歌も作りました。そうやって言葉と音楽を融合させるというのも、面白みがあるんですよ。昨年から万葉集に曲を付けて歌うという音楽祭が行われていて、それに参加もしています。

- Profile
- 札幌市生まれ、愛知県育ち。札幌大学出身。現在、多文化共生社会論、異文化コミュニケーション演習Cなどで多文化共生に関わる問題やコミュニケーションについて教えている。趣味は電子音楽やボーカロイド、アマチュア無線、ボーリングなど。
- 高校生へのメッセージ
- 自分が興味を持っていることについて、さまざまな角度から眺めてみてください。時には常識から外れてみることも大切です。それによって意外な発見ができるかもしれません。また、人はそれぞれ「違い」を持っています。その違いを認め合うことによって、お互いが理解し合えます。これこそ『異文化』です。ぜひこれらの「違い」を楽しみましょう!