一般社団法人 北海道ベースボールアカデミー 出合 祐太さん
- サツダイの卒業生
一般社団法人 北海道ベースボールアカデミー 代表
ブーランジェリー ラフィ 代表
札幌大学 特命講師
出合 祐太さん
札幌大学 文化学部比較文化学科 卒業(’06年3月)
ブーランジェリー ラフィ 代表
札幌大学 特命講師
出合 祐太さん
札幌大学 文化学部比較文化学科 卒業(’06年3月)
※掲載内容については取材時のものです。
「子供たちが成功することで、コンプレックスが消えました ー 」

- PROFILE
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生年月日:1983年5月29日生まれ
趣味:映画鑑賞、旅行
特技:野球、フランス語
マイブーム:おもしろいことを考える
- DATA
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一般社団法人 北海道ベースボールアカデミー
https://www.facebook.com/HokkaidoBA/ブーランジェリー ラフィ
住所:富良野市字西扇山2
営業時間:10:00~16:00
定休日:月曜
https://www.facebook.com/BoulangerieLafi/札幌大学 特命講師
- お仕事の内容について教えてください。
- ブーランジェリー ラフィというパン屋と、北海道ベースボールアカデミーの代表をしています。田舎の人は「チーズやスープと一緒にパンを楽しむ」というのに慣れていなくて、あんぱんや食パンなど、よく知っているものにしか手を出さないんです。ですので、うちが自信を持っているハード系のパン文化をもっと広めて、パンを通じて人を幸せにできるような店づくりをしたいと思っています。アカデミーでは、プロ野球選手を目標にしている各国の子供たちに野球の技術指導をしています。
- アカデミー設立の経緯を教えてください。
青年海外協力隊(以下、JICA)への参加がそもそものきっかけです。高校2年の時に、JICAとして野球を教えている札大出身の方の新聞記事を読んでとても感銘を受け、自分もやってみたいと思いました。僕自身ずっと野球をしてきたので、教えられそうだなと。大学卒業とJICA募集のタイミングが合わなかったので一度は製造業に就職しましたが、その後、JICA受験の機会に恵まれて行った国が、西アフリカに位置するブルキナファソです。政府の意向としてスポーツを国民に普及させたいということで、野球文化のないその国で野球の巡回指導を行うのが僕の役目でした。キャッチボールだけで大喜びしてくれた子供達は、やがてプロ野球選手を目指すという目標を定め、実現のためにどんどん上達しました。そして2年間の任期を終えた僕は「プロテストを受けるための道を日本で作る」と約束をして、’10年に帰国。’13年には子供達の中から一人を日本に呼んでいろんな研修を受けてもらい、努力の結果、その子は高知県の独立リーグでプロ野球選手として活躍しています。その成果を受けて設立されたのが、北海道ベースボールアカデミーですね。
- 野球指導のやりがいは?
- 若い子がチャレンジをして目標を達成していく姿に、強い生きがいを感じました。というのも、僕自身は「たくさん努力したのにそれが形にならなかった」という思いが大学卒業までの22年間、ずっとあったんです。札大に入学したのも野球部のレギュラーとして活躍し、評価されたいという目標があってのことでしたが、そこに行き着くことができなくて、それがコンプレックスでした。でも、下手でも野球が上手くなりたいと頑張る子供たちの姿が自分と重なって、この子たちの夢や目標をかなえてあげたいと思ったんです。今では2名がプロ野球選手として日本でプレイをするようになり、ようやく自分のコンプレックスが消えました。
- 学生時代に印象的だった出来事は?
- ゼミでお世話になった瀧元先生との出会いですね。ほかの人が「それは難しい」と言うようなことも、先生は「いいね」って言ってくれるんです。僕が四国のプロ野球リーグ設立について卒論を書いた時も、最初に先生が「おもしろそう」と言ってくれました。一見難しいと思えることにも「こうしたらいいんじゃないの」とアドバイスをくれて、「No」を「Yes」にしてくれるところを、とても尊敬しています。皆さんも何かをしたいと思った時に課題がたくさんあったなら、それをクリアするためのストーリー作りから始めてみてください。目的が曖昧なことは失敗します。売れないなら売れるための仕組みを、失敗するなら成功するための根拠を持てば、絶対成功しますよ。